医療費控除100万円でも、ふるさと納税の上限は約2.9万円しか減らなかった

去年のふるさと納税は82,500円。今年は医療費が約110万円なので5万円くらいだと思っていたら、上限は約13.2万円でした。医療費控除100万円で税負担は約30万円軽くなるのに、上限は約2.9万円しか下がらない。その理由をわが家の数字で書きます。

この記事の目次
  1. 医療費110万円で、税負担は約30万円軽くなる
  2. それなのに、ふるさと納税の上限は約2.9万円しか下がらない
  3. 去年の82,500円は、私の上限ではなかった
  4. 理論上は13.2万円。でも12万円くらいにしておく
  5. 今度は何を選ぶんだ問題

去年、私がふるさと納税したのは82,500円でした。

今年は医療費が、9月時点で約110万円あります。大半は子ども2人の歯列矯正です。

子ども2人の歯列矯正に93万5,000円。9歳インビザライン、7歳マイオブレースを始めた

これだけ医療費控除が増えるなら、今年のふるさと納税は5万円くらいかな、と勝手に思っていました。

ところが計算してみたら、2026年の上限は約13.2万円。

え、そんなにできるの?

医療費控除がなかった場合と並べると、こうなります。

条件 ふるさと納税の上限(わが家の試算)
医療費控除なし 約16.1万円
医療費110万円(医療費控除100万円) 約13.2万円
差 約2.9万円

医療費控除は100万円あるのに、上限が下がったのは約2.9万円です。

100万円も控除されるのに、なんで3万円くらいしか減らないんだ?

ここが今回、私が一番わからなかったところでした。

医療費110万円で、税負担は約30万円軽くなる

先に、医療費控除そのものの話です。

今年の医療費は約110万円。高額療養費や医療保険などからの補てんはありません。私の所得だと、ここから10万円を引いた100万円が医療費控除になります。

医療費控除は、100万円が返ってくる制度ではありません。税金を計算するときの所得から100万円を引ける、というものです。

私の場合は所得税率が20%の範囲なので、ざっくり計算するとこうなりました。

  • 所得税と復興特別所得税:約20.4万円
  • 翌年度の住民税:約10万円

合わせて、税負担が約30万円軽くなる見込みです。

ただ、30万円が現金で振り込まれるわけではありません。所得税の方は確定申告での還付額に出て、住民税の方は翌年度に払う額が下がる、という形です。

この試算では、子ども2人の歯列矯正費も医療費控除の対象になる前提で計算しています。

国税庁では、発育段階の子どもの成長を阻害しないために必要と認められる歯列矯正は医療費控除の対象となる一方、容姿を整えることが目的の場合は対象外としています。国税庁「No.1128 医療費控除の対象となる歯の治療費の具体例」

それなのに、ふるさと納税の上限は約2.9万円しか下がらない

ここが一番こんがらがったところでした。

医療費控除で所得が100万円減ると、住民税の「所得割」という部分が約10万円下がります。

さっき「住民税が約10万円軽くなる」と書いたのが、これです。

ふるさと納税の上限は、この住民税所得割をもとに決まります。

細かい条件はありますが、ざっくり言うと、ふるさと納税の特例控除には住民税所得割額の20%という上限があります。国税庁「No.1155 ふるさと納税(寄附金控除)」でも、住民税の特例分は所得割額の20%が限度と説明されています。

所得割が10万円下がれば、その20%なので、この枠は約2万円小さくなります。

そして今回の所得帯では、寄付額のうちこの枠でまかなっているのは約7割です。

だから、

約2万円 ÷ 約0.70 = 約2.9万円

となります。

つまり、

医療費控除なし:約16.1万円

から、

医療費110万円:約13.2万円

まで下がった。

差は約2.9万円でした。

住民税が約10万円軽くなるのと、ふるさと納税の上限が下がるのは、どちらも同じ「住民税所得割が約10万円下がる」ことから起きています。

税負担が軽くなる約30万円全部が、そのままふるさと納税の上限に連動しているわけではありません。

ふるさと納税の上限に直接効いてくるのは住民税側で、さらにその所得割額の20%が特例控除の上限です。

ここが分かって、やっと腑に落ちました。

医療費控除100万円で住民税所得割が約10万円減り、ふるさと納税上限が約2.9万円下がる流れ

2026年のわが家の条件での試算。住民税所得割が約10万円下がることが、税負担とふるさと納税上限の両方に影響します。

去年の82,500円は、私の上限ではなかった

ついでに2025年も計算し直してみました。

  • 医療費:319,281円
  • 医療費控除:219,281円
  • 実際に寄付した額:82,500円

この条件での上限は、約15.5万円でした。

7万円くらい余らせていたことになります。

理由は単純で、数年前、今より収入が少なかったころに一度シミュレーションして出た「8万円くらい」を、その後もずっと使っていたからです。

収入は増えているのに、ふるさと納税の上限だけ昔のまま。

去年の82,500円が上限だったわけではなく、私が勝手に8万円くらいだと思っていただけでした。

それにしてもよ。

去年、もっとできたじゃん(笑)

ちなみに今回、計算している途中で、2024年と2025年の確定申告で「所得金額調整控除」という別の控除を取り漏らしていたことにも気づきました。

更正の請求もしましたが、長くなるのでこれは別に書きます。

理論上は13.2万円。でも12万円くらいにしておく

今回の試算は、給与収入912万4,867円、配当が約30万円、社会保険料や住宅ローン控除は前年とほぼ同じとして計算しています。

今年分には、今回見つかった所得金額調整控除も入れています。

前提が変われば結果も変わるので、あくまでわが家の数字です。

それと、110万円は9月時点の医療費です。

年末までにまだ増えるかもしれないので、増えた場合も出してみました。

年間の医療費 ふるさと納税の上限(わが家の試算)
110万円 約13.2万円
130万円 約12.6万円
150万円 約12.1万円

医療費が20万円増えても、上限が下がるのは6千円くらいです。

ここでも、控除額に対して上限の動きは小さいままでした。

とはいえ、上限を超えると自己負担2,000円では収まらなくなります。

ぎりぎりを狙う理由もないので、私は12万円くらいまでにしておくつもりです。

今度は何を選ぶんだ問題

5万円くらいだと思っていたのが、12万円くらい。

選べるものが一気に増えました。

これまではティッシュやトイレットペーパーなど、普段使うものを選ぶことが多かったです。

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できれば2026年9月中に済ませたいと思っています。

2026年10月から開始する指定対象期間から、ふるさと納税の指定基準が見直されます。総務省は主な改正内容として「募集費用の透明化」と「地場産品基準の明確化」を挙げています。

だからといって、10月からすべての返礼品が悪くなる、という話ではありません。

私は気になっているものがあるなら、制度が変わる前の2026年9月中に選んでおこうかな、くらいに考えています。

ただ、もう2026年9月末です。

今度は何を選ぶんだ問題。

まぁ、これはちょっと楽しい悩みです(笑)


この記事の金額は、2026年9月時点の制度と、前年の確定申告書・住民税の通知書をもとにしたわが家の試算です。

2026年の収入や医療費はまだ確定していないので、実際の上限とは差が出る可能性があります。

医療費控除の対象になるかどうかや控除額、ふるさと納税の上限は、家庭ごとの収入や控除内容などによって変わります。

私は医療費控除のため確定申告をする予定なので、ふるさと納税分も確定申告に含めます。

確定申告をする場合は、ワンストップ特例を申請していても無効になるため、寄附分も確定申告に含める必要があります。